新雪の常念岳登山
11/1〜11/2
実施報告
11/1AM6:30県安曇野庁舎駐車場に8名が集合し、2台の車で出発。紅葉する常念山麓を登り、一ノ沢登山口へ向かう。ログ調の便所が建つ登山口で準備を整え、AM7:40一列縦列で出発する。10分程進むと、樹齢300年以上の橡の木が立つ“山ノ神”に到着。皆で手を合わせ、登山の無事を祈る。
枯葉が降り積もる山道を行く 川沿いの急な登りを進む 一面の雪景色
唐松林の中、枯葉が降り積もる山道を2時間も登ると、沢が合流する河原に出る。展望が開け見上げると、豪快に聳える新雪頂く常念岳を望む。ここから、一面の雪景色へと変わる。右岸に渡り、川沿いの急な登りを進む。再び左岸に渡り、山腹の巻き道を経て、1時間程で凍る最後の水場に到着する。
森林帯の急な坂道を、一歩一歩登る 木々の間からは常念岳山頂へ続く、雪煙舞う稜線が迫る
小休止後、森林帯の急な坂道を、一歩一歩登る。木々の間からは常念岳山頂へ続く、雪煙舞う稜線が迫ってくる。東に遠く浅間山を望み、ようやくPM12:15涼風吹く乗越に登り出る。突然正面に、槍ヶ岳から穂高への白銀に輝く稜線が、目に飛び込んでくる。登りの疲れも、いっぺんに吹き飛ぶようだ。
乗越から望む槍から穂高への
白銀に輝く稜線
眼下に安曇野を望む 軽荷で横通岳へ向かう
常念小屋で昼食を摂り、PM1:30軽荷で横通岳へ向かう。低木帯を抜け山腹から振返って仰ぐ、白雪を頂く常念岳が雄々しい。PM3:00三角点の立つ頂上に登頂。360°の大展望が広がり、西方には、午後の陽に霞む穂高岳、その後方に乗鞍岳、木曾御嶽山が続く。北方に、真白な鹿島槍ヶ岳、燕岳の西後方に、立山、剣岳が聳え連なる。30分程頂上での憩いを楽しみ、下山を開始。PM4:15小屋へ到着、泊す。
横通岳山頂から望む、白銀の常念岳 山頂に憩う
PM8:00、外に出ると満天の星空。天空に白鳥座、東にW形状のカシオペア座が光り輝き、これらを頼りに北極星を探す。見上げていると幾筋もの流れ星が夜空に流れ、その瞬間の光に思わず願いを込める。
11/2AM6:00、強風の夜明けを迎える。AM7:30準備を整え、雪煙舞う中、強風に抗するように前へ進む。
油断をしていると、風にあおられて、雪道を踏み外しそうだ。しっかりと歩み、体を上へ迫り上げる。7合目で、風を避け一休み。暴風状態の9合目は、風が一時的に弱まるのを待ち、這うように進む。急な雪斜面を登り切り、なだらかな稜線を辿ると、AM9:00常念岳山頂に、全員見事登頂する。「バンザーイ!」
雪煙舞う中、強風に抗するように進む 暴風に注意し8合目付近を登る 頂上直下、なだらかな稜線を登る
AM9:00山頂2857mに全員登頂。 「バンザーイ!」 山頂から望む穂高岳 尾根伝いに蝶ヶ岳が連なる
山頂は、強風の為か、花崗岩石が露出し、岩陰に風を避けて休憩する。南に、山頂から続く尾根伝いに、雪を被った蝶ヶ岳が連なり、その後方に、中央アルプス木曽駒ヶ岳が望まれる。東に、青く霞む南アルプス連峰、八ヶ岳の峰々が連なり、その二つの峰々の鞍部に、円錐形状した富士山が望まれる。参加者の中には、呆然として感涙に浸っている人もいる。私達は20分程留まった後、下山を開始する。
強風に抗しながら雪面を降下 乗越に下山、緊張がほぐれ「よかったー」 山崎支配人にお世話になった。
AM10:15、強風に抗しながら雪面を降下し、無事小屋に到着。熱いコーヒーで、体を温め、早めの昼食を摂り、AM11:10常念小屋から下山を始める。往路と同じ一ノ沢ルートを降り、PM2:50登山口に到着。PM3:30、参加者の車が待つ県安曇野庁舎で解散とする。
「真白な新雪と雄々しい常念岳、厳しい気象状況を克服して登った頂きは、生涯忘れられない思い出となったことでしょう。」