2008MHC登山講習 紅葉の涸沢・奥又白を行く 9/27〜9/28 実施報告 |
9月27日AM6:00、県松本合同庁舎へ18名が集合、4台の車に同乗して松本を出発。AM7:00沢渡で21名となり、5台のタクシーで上高地へ向かう。天候は晴れ。釜トンネルを抜けると、左に焼岳が姿を現し、道を廻ると空高く豪快な穂高岳が望まれる。バスターミナルの広場で全員準備を整え、AM8:00出発する。 河童橋から、小梨平のキャンプ場脇を抜け、森林帯の中、明神、そして徳沢を通り過ぎ、梓川畔から対岸の前穂高北尾根を眺めながら、しばらく歩き進むと、AM11:20横尾に到着する。 |
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新緑の徳沢から前穂高岳を望む |
梓川畔から望む前穂高岳北尾根 |
左手に屏風岩の大障壁が望まれる | |
横尾で早めの昼食後、PM12:00出発。槍沢からの支流に架かる新しい丸太橋を渡り、河原を抜け30分程登ると、左手に屏風岩の大障壁が望まれ、正面に北穂高岳が空高くそそり立っている。PM1:05本谷橋に到着。小休止後、急坂の岩道を1時間も登ると、赤い実をつけたナナカマドの低木帯が広がり、穂高岳の稜線が間近に迫ってくる。 |
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奥穂高、涸沢岳を望み涸沢を登る |
紅葉し始めた涸沢カールと涸沢岳 | |
ナナカマドの森林帯を潜る様に通り、整頓された階段状の岩道を登り詰めるとPM3:15涸沢ヒュッテに到着。ここで写真撮影に勤しんでいた参加者1名が加わり、総勢22名となって泊する。既にヒュッテ内外では、大勢の登山客で賑わっていた。そこで主人山口孝さんの配慮で、混雑を避け、別棟の建物を宿泊場所とする。一息入れて、建物の外を仰ぐと、紅葉し始めた木々と、穂高岳の屹立した峰々とその稜線が、扇を広げたように広がって、その壮大さに圧倒されるようだ。 |
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涸沢から前穂高岳を望む |
赤い実をつけたナナカマド |
涸沢が静かに暮れていく | |
夕食後、太陽が前穂高岳先峰を照らしながら、吊尾根の彼方に沈むと、徐々に翳っていく。涸沢小屋の灯りが一層明るく燈り、色とりどりのテントが張られた涸沢が静かに暮れていく。仲間同士で山の唄を歌い、酒に酔う。PM9:00消灯となり、満足して就寝する。
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涸沢ヒュッテの主人山口孝さんをと一緒に記念撮影 |
屏風の耳を目指し、パノラマコースを行く | |
9月28日、AM5:00起床。上空は高雲の天候。AM5:30用意してくれた朝食を摂り、準備を整え、AM6:45難路パノラマコースを行く。万一の事を考え、サポートする熟練者を要所に配し、一列縦列で進む。しばらく登ると高度が上がり、涸沢カールが眼下に広がり、涸沢岳、奥穂高岳が高く大きく望まれる。北方には、3000m峰大喰岳、中岳を従えるように、槍ヶ岳がひときわ高く、天を突いて聳えている。 |
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パノラマコース難路を行く |
稜線から南アルプスを望む |
花崗岩石を乗り越え耳を目指す | |
AM8:00、稜線に登り出ると景色が一変し、常念、蝶ヶ岳の彼方に富士山、南アルプスを眺望する。屏風のコルから、軽荷となって屏風の耳に向かう。花崗岩石を乗り越え、痩せ尾根を登り詰めて行くと、AM8:45屏風の耳に登頂する。「おめでとう!」このピークからは、槍、穂高岳の銃走路の全貌を、間近に目で辿る事ができる。恐怖と戦い勇気を奮って登った幾つもの岩稜ルート、登攀の思い出は尽きることなく巡ってくる。 |
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ピークから穂高岳、涸沢岳を望む |
天を突く槍ヶ岳
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ピークに登頂「バンザーイ」 | |
AM9:20下山開始、再び屏風のコルに戻り、下山ルートを徳沢へ向かう。斜面をトラバースするように下り、滑りやすい岩道を足場を確保しながら、降りていく。奥又白池への分岐を経てPM1:30登山口へ到着。 PM2:00徳沢を経由し、PM3:45上高地にようやく辿り着く。上高地からは往路と同じようにタクシーに乗り、沢渡を経由してPM5:40松本へ無事帰還する。「ご苦労さんでした。」いつまでも忘れられない、紅葉に彩られた涸沢と屏風の耳からの大迫力の大展望だった。 |