北ア表銀座、燕・槍ヶ岳縦走登山と穂刈康治さんの「山の談話」 |
7月14日〜16日 実施報告 |
7月14日AM5:30参加者13名がJR穂高駅前に集合。貸切バスで中房温泉・燕岳登山口へ向かう。 AM6:45登山口を出発。大型台風4号が日本列島南岸に急接近しているが、影響少なく上空は曇。いきなりの急坂を登り続け、第一ベンチ、第二ベンチと休憩をしながら、AM9:45合戦小屋に到着。 |
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急坂の登山道を登る |
ゴゼンタチバナ |
コイワカガミ |
残雪の残燕山荘近くの登山道を行く | |
このあたりから小雨が降り出す。森林限界から這松帯に登り出ると、燕岳の稜線を望む。AM11:00燕山荘に到着。ここに荷を置き、9名が奇岩の林立する白い花崗砂礫帯を登り、PM12:00燕岳2763mに登頂する。遠望は効かない、しかし道端に咲く薄紅花のコマクサが印象的で美しい。 |
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燕岳山頂直下を登る |
コマクサ |
ナナカマド |
燕岳山頂2763mに登頂する | |
PM1:00燕山荘を出発。次第に雨足が強まり、視界数百mの縦走路を進む。大天井岳への分岐を左に見て、PM4:30大天井ヒュッテに辿り着く。小屋内で濡れた衣類を着替え、ようやく安堵する。 15日AM6:00大天井ヒュッテを出発。霧雨、微風、視界数百mの縦走路を2時間半で、西岳ヒュッテに到着。途中、縦走路東斜面に咲き誇るシナノキンバイ、ハクサンイチゲなど花の多さに驚く。また霧の中で、仲むつまじい、つがいの雷鳥や飛び跳ねるオコジョにも出会う事が出来た。 |
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霧雨の大天井ヒュッテを出発 |
つがいの雷鳥に出会う |
シナノキンバイ、ハクサンイチゲの花々 | |
西岳ヒュッテから、いよいよ緊張する痩せ尾根を進む。急斜面を下降し、最低鞍部の水俣乗越にAM10:00到着。ここから東鎌尾根の岩尾根に取り付く。尾根道は、要所にハシゴ、クサリ整備がされ、それらを使用し、快適に高度をかせぐ。雨が上がり、右前方にゴツゴツとした岩尾根の北鎌尾根が望まれる。PM12:00大槍ヒュッテを経由し、岩稜線を登り詰め、PM1:00槍ヶ岳山荘に到着。泊す。 振り返ると、今日歩いた痩せ尾根が、松本市の境界線であることを再認識する。 夕方、槍ヶ岳山荘社長の穂苅康治さんから槍ヶ岳登山の歴史や経営の苦労話などを聞く。貴重な話と山を守る真摯な気持に、皆、心を打たれた次第でした。 |
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霧が晴れ、天上沢を眼下に望み東鎌尾根を登る |
槍ヶ岳山荘社長の穂苅康治さんの談話を聞き、感銘する。 | |
16日AM5:45山荘を出発。槍ヶ岳穂先の100mの岩壁に挑む。霧にかすみ穂先の全貌が見えない。 岩壁に足場を確保し、一歩、一歩高度を上げる。最後の長い鉄ハシゴを登り詰めると、上空が開け、AM6:15、全員がぞくぞくと登頂する。「バンザーイ!」。全員が登頂すると薄日が差し、私達の影姿がブロッケン現象となって、霧空に輪状の虹が現れた。30分程私達だけの山頂の憩いを味わい下山を開始する。 |
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槍ヶ岳山頂3180mに全員見事登頂 |
クサリを頼りに下降する | |
下山路のクサリも新しく付け替えられ、それを頼りに下降する。AM7:40、お世話になった穂苅康治さんにお礼を言って、下山を急ぐ。途中例年に無い残雪に足をとられながらも、ババ平を経て、AM11:00槍沢ロッヂ、PM12:00横尾で昼食。PM3:45上高地へ全員無事下山。ここからは各人、タクシー、バスなどにて松本方面に向かう事として、解散とした。
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霧が晴れ大喰岳、前穂高岳が望まれる |
例年に無く、残雪の多い槍沢 |
横尾への梓川畔を行く | |
いつまでも忘れられない、ダイナミックな登行感を味わった、思い出に残る縦走登山だった。 |